料理人になるには?年齢は関係ある?
どのレベルの料理人を目指すかによって変わる
結論から言うと、どのレベルの料理人を目指すかによって、年齢の重要度はかなり変わってきます。
イメージが湧きやすいように以下で比較していますが、現実的に多くの方が目指すのは④、⑤あたりになってくると思います。
【高難易度】①→→→→→⑤【低難易度】
- 有名ホテルで総料理長、料理長クラスを目指す。(ホテル料理人)
- 星付き店でバリバリ料理長を目指す。(マチバ料理人)
- 有名ホテルで一般的な料理人レベルを目指す。(ホテル料理人)
- ある程度高級といわれている店で一般的なレベルの料理人を目指す。(マチバ料理人)
- 安くもなく、高くもない、客単価の低いチェーン店も含めて一般的なレベルの料理人を目指す。(マチバ料理人)
飲食業ではなく、料理研究家のようにタレント業的な位置で料理人を目指す。
上記の合計6パターンをもとに解説していきます。
ちなみに、飲食業界全体は基本的に低賃金・長時間労働になりやすいという事実を念頭に置いて考えてください。
参考までに、給料や労働時間についてはこちらの記事もご覧ください
【マチバ料理人とは?給料と労働時間】
【ホテル料理人とは?給料と労働時間】
①有名ホテルで総料理長、料理長クラスを目指す。(ホテル料理人)
この道は難易度が非常に高く、とにかく長い年月がかかります。
まず、ホテルのキッチンに正社員として入社すること自体、新卒枠を除けばかなり困難です。中途採用は未経験者を募集していないことが多く、経験者でも採用されるとは限りません。
仮に入社できたとしても、最初の最低3年程度は雑用が多く、配属先によっては「料理を作る仕事はほぼない」と思っておいた方がよいでしょう。
ホテルの料理長クラスになるには最低でも10年、平均で15~20年はかかります。総料理長ともなれば、若い頃から実績を積み重ね、50代・60代でやっとなれるかどうかという世界です。一生をそのホテルに捧げるほどの覚悟と精神力が必要になります。
この道を目指せる人は調理師専門学校卒業→有名ホテルに就職→ひたすら経験を積み重ねていく
が最もスタンダードな道です。
高校生の方、調理師専門学校卒の方はこの道を視野に、20代後半でもまだ可能性はあります。
あなたが現在30代未経験であるならば、この道はお勧めしません。
①高校生、調理師専門学校生なら新卒で狙える。大卒未経験でも可能性あり。
②20代の中途未経験は正社員での入社が困難。アルバイトスタートから長期間かけて働く覚悟があればアリ。
③30代以降の未経験の方には、この選択肢はお勧めしません。
②星付き店でバリバリ料理長を目指す。(マチバ料理人)
星付きの有名店でバリバリの料理長を目指すのであれば、やはり新卒の20歳、遅くとも25歳までには働き始めるのが理想です。
もちろん30歳以降でも不可能とは言いませんが、20歳から現場に出ている人と30歳からスタートする人とでは圧倒的な技術差があるため、入社直後に精神的なギャップに悩まされる可能性が高いです。
年齢を重ねるほど、技術面よりもメンタル面での負荷が大きくなり、長時間の肉体労働もこたえます。その厳しさを覚悟できるなら、挑戦する価値はあります。
この道を目指せるのは調理師専門学校卒業→有名店に就職→ひたすら経験を積み重ねていく
又は
有名店にアルバイトでも良いので勤務→気に入られる→経験を積んでいく
このような流れになります。
マチバ(街場のレストラン)はホテルのような年功序列ではなく、実力主義の側面が強いです。
早ければ3~5年である程度のポジションに就け、タイミング次第で料理長になれるチャンスもあります。
短期間で凝縮した経験を積み、早く技術を身につけたい方にはベストな道です。
ただし、ホテル以上に厳しい環境も多いため、長時間労働や休日の少なさなどを覚悟して臨む必要があります。
①高校生、調理師専門学校生、大卒未経験で有名店で働ければ狙える。
②20代中途未経験でもやる気と長時間労働に耐えられる体力があればOK。
③30代以降でも狙えるが、年下の先輩より努力する覚悟と、仕事を教えてもらえるような「愛嬌や人柄」が必須。
③有名ホテルで一般的な料理人レベルを目指す。(ホテル料理人)
ホテル料理人として、一つの目標地点となるのがこのクラスです。
ホテルでは5~10年で一般的な料理人レベルに達すると言われているため、正社員として地道に働いていれば、多くの方がここに行き着きます。
ただし、①でも触れた通り、中途未経験で有名ホテルの正社員になるのはハードルが高いです。
そのため20代・30代の未経験者は、アルバイトからスタートして数年働き、実力を認められて正社員へ登用される道が一般的です。
ステップアップの保証はないため、そのリスクを理解した上で選択肢に入れてください。
この道を目指せる人は調理師専門学校卒業→有名ホテルに就職→ひたすら経験を積み重ねていく(最低5~10年)
が最もスタンダードな道です。
20代、30代未経験は有名ホテルに正社員になれるかわからないがアルバイトでも良いので数年働く→認められて正社員に→ひたすら経験を積み重ねていくになります。
①高校生、調理師専門学校生、大卒新卒枠であれば有名ホテルキッチン正社員が狙える。
②20代・30代中途未経験は、アルバイトスタートで数年頑張り、実力を認められる必要がある。
③基本的に5~10年で一般的なレベルに達する。
④ある程度高級といわれている店で一般的なレベルの料理人を目指す。(マチバ料理人)
飲食業界全体で見ても、求められる技術レベルがかなり高いのがこのクラスです。
ここで通用する技術を身につければ、有名ホテルを含め、ほとんどのお店で通用する料理人になれます。
もしあなたが20代・30代の未経験者であれば、このクラスを目指すのが最も現実的でおすすめです。
街場の有名レストランは、働くこと自体はホテルよりも門戸が広く、年齢を問わず挑戦しやすい傾向にあります。
ただし、お店によって厳しさや労働環境が全く違うため、ある程度の覚悟は必要です。
40代・50代未経験の場合は、アルバイト採用から頑張る形が多くなるでしょう。
その際、技術以上に「この人を応援したい、教えてあげたい」と思われるような謙虚な人柄が重要になってきます。
この道を目指すなら学生、大学生の方は
調理師専門学校卒業→有名レストランに就職→ひたすら経験を積み重ねていく(最低3年)
20代、30代未経験の方は
有名レストランに就職(アルバイトでも可)→ひたすら経験を積み重ねていく(最低3年)
①高校生、調理師専門学校生、大卒新卒枠であれば有名レストラン正社員が狙える。
②20代・30代中途未経験は、正社員またはアルバイトスタートで経験を積むのが現実的。
③40代・50代未経験はアルバイトスタートになることが多い。
④マチバ料理人は3年で一般的なレベルに達すると言われている。
⑤安くもなく、高くもない、客単価の低いチェーン店も含めて一般的なレベルの料理人を目指す。(マチバ料理人)
料理人のボリュームゾーン(最も人数が多い層)がここです。
高度な専門技術というよりは、【飲食店を運営するための総合的なスキル】を習得できる環境と言えます。
特に大企業が運営するチェーン店などは、経営の数字やオペレーション(効率化)について学べる部分が多くあります。
「将来的に独立開業したいが、高級店をやるつもりはない」という方には非常におすすめの道です。
近年、人手不足も相まって未経験でも採用の裾野が広いため、働き始めるハードルは低めです。
20代前半の方がここから始めるのは少しもったいない気もしますが、30代・40代以降の未経験者にとっては、精神的・肉体的なバランスが取りやすく、スタート地点として適しています。
①30代以降の中途未経験でもスタートしやすい。
②経営やオペレーションを学べるため、大衆店での独立開業を目指す人に向いている。
③料理の専門技術レベルは高級業態には及ばない。
番外編
飲食業ではなく、料理研究家のようにタレント業的な位置で料理人を目指す。
飲食店の厨房に立つのではなく、料理研究家、YouTuber、SNSインフルエンサーなど、メディアを通じて料理を仕事にする道です。
この道に年齢や学歴は一切関係ありません。必要なのは、修行期間の長さよりも「企画力」「発信力」「キャラクター」です。
現場での過酷な肉体労働はありませんが、別の意味でのマーケティング能力や継続力が求められる、完全に実力主義の世界です。
まとめ
「料理人になるのに年齢は関係あるか?」という疑問に対する答えは、「目指すレベルや働く場所によって大きく関係する」です。
若ければ若いほど、有名ホテルや星付き店など選択肢の幅は広がります。
しかし、30代・40代から未経験でスタートする場合でも、街場のレストランで腕を磨いたり、経営スキルを学んで独立を目指すなど、現実的なルートはしっかりと用意されています。
ご自身の現在の年齢と、将来どのような料理人になりたいのかを照らし合わせ、悔いのない道を選んでみてください。
- 現時点での自分の年齢、職歴を考慮して、現実的にできそうな選択肢を考える。
- やる気、情熱、体力がある方はどんどん上を目指す!
- 飲食業で働くのが不安な場合は違った道も選択肢に入れてみる!
- 近年、飲食業界は非常に人手不足なため未経験でも正社員になれるところは多数ある!